行政書士による探偵業の見解

行政書士による探偵業の見解
氏名
山田 義宗
職業
行政書士 山田法務事務所

オーバーステイや在留資格申請など外国人のVISA関連業務に特化した代行業務。
そのほか登記代行、申請など幅広く営業。

私たち行政書士の仕事は、広範囲でありとあらゆる相談が寄せられてきます。

職業上、携われる業務には制限があるのですが、悩みを聞くことから始めて、解決策を見い出していく。
そういった意味では、探偵と似ているのかもしれません。

例えば、遺産相続や債権回収業務等、金銭等トラブルに係る業務があります。
相続人と連絡がつかなければ、遺産分割協議が進まず、遺産を分割することが出来ません。債務者の居所が突き止められなければ、請求も行えず、せっかくの債権が消滅時効で消滅してしまうケースもあります。そんなケースの場合に、依頼人から「調査会社に相談したら100%突き止められると説明されたから頼みました」と言われることが多いのです。

そこで、居所が突き止められるという前提で、それ以降の手続きの準備をして待っています。
しかし、いつまでたっても報告がなかなか来ない。
業を煮やして依頼人に確認すると、いまだ相続人が見つかっていないとの回答です。

依頼人が頼んでいる調査会社がどのような調査方法をとっているのか分かりません。依頼人自体も全く説明を受けておらず、ただ費用を払って結果も得られず時間は過ぎていくだけです。そして、結局、数か月後に、「相続人が見つかりません」「連絡が取れず、一向に遺産分割協議が進みません。この場合どうなっていくのでしょうか?」「改めて調査をしてくれないか」となるわけです。

人探しには限界があります。
例え、警察が税金を使って追跡したとしても、見つけられないこともあります。大切なのは、調査には限界があって、いろいろなリスクもあり、進めてみて場合によっては思うような結果が得られない。その辺りを探偵社や調査会社がしっかりと説明することなのです。

どのようなケースであっても、確実に結果を出せる、100%ということなどあり得ないわけで、それを前提に探偵社も依頼を請け負うのが当然の話しです。

しかし、目先の依頼がほしいからそのような都合の悪い話をせずに、あたかも満足する結果が得られるかのように説明をする。居所を突き止めらず手詰まりになってもずるずると先送りにするので、結局は時間ばかり浪費してしまう。ダメならば即座に次の手を打たなければならないのに、振り回されたことは何度もありました。

行政書士は弁護士と違って垣根が低いためか、夫婦の問題や男女間トラブル絡みの相談もよく受けるのです。

その中で最近は、「別れさせ屋に騙された」「探偵に依頼したら余計状況が悪くなった」という話しをよく耳にします。中には「別れさせ屋に騙されたお金を取り戻せないか」という相談もあります。一にも二にも、よくこのような契約で依頼したものだというのが正直な感想です。

別れさせ屋がしっかりと動いてくれるか分からない、状況がどう変わるか予想ができないにも関わらず、パッケージ契約で一度に大金を支払う。そして、途中で契約を中断しても一切のお金が戻ってこないという一方的な内容なのです。消費者契約法など一切無視したこの契約内容を見せられるとトラブルが起こらないほうがおかしいのです。

別れさせ屋が稼働した部分についてはお金を支払う。稼働した証拠を随時依頼人に提供する。稼働していないことについては、依頼人はお金を払う必要はない。役務ビジネスでの契約は、このようにシンプルなものが一番でトラブルも起こりにくいはずです。

担当者がやさしかったとか自信がありそうだったということではなく、契約内容が一番重要なのです。

そして、次にクォリティーです。

探偵に依頼したのにもかかわらず、尾行に気付かれてしまって、状況が以前より悪化したというのも本末転倒です。金額を重視するあまり、経験の浅い探偵が無理をすれば、最悪の結末を生みます。

私は、FAX探偵ドットコム社に協力してもらうことがあります。

結果は出るとき出ないときと様々ですが、丁寧な説明があり、契約内容も明明白白なので、本来の自分の業務に専念ができるようになりました。無理なことははっきりと言ってくれますから、迷わず方向転換ができて、無駄な時間と費用もかけずに済むのです。

山田 義宗

行政書士 山田法務事務所
オーバーステイや在留資格申請など外国人のVISA関連業務に特化した代行業務。
そのほか登記代行、申請など幅広く営業。