コラム

別れさせ屋の聞き出しテクニック

12/25日クリスマス発売の「BIG tomorow」(青春出版社)で私が取り上げられた。
35年近くもの歴史あるビジネス誌に、名誉あることなのだが、ようは前職を今の職に生かしているってテーマだ。
同誌の知り合いの編集者から取材依頼があり、懐かしさにちょっとばかり高揚して受けた。
これはHP上でも公開しているが、前職はとある週刊誌の記者だった。
もう十数年も前の話だ。
別れさせ屋は、まずはターゲットから交際相手や配偶者に対して明かしていない、秘密や本音などを聞き出さなくてはならない。
それがターゲットのウィークポイントにもなるし、また別れさせる上での突破口にもなったりする。
この部分をいかにうまくターゲットから引き出せるかが勝負の分かれ目でもあるのだ。
もちろん、この聞き出しについては、別れさせ屋だけでなく復縁屋にも通じことだ。
記者時代の話をしながら、取材対象者から苦心して話を引き出していた頃のことを思い出していた。
簡単に話してくれる人間なんてほとんどいない。
とくに政治家なんて、考えていることの逆を敢えて言ったり、のらりくらりとはぐらしたりとまともな会話にならないことが多い。
話したくない、話そうとしない人間からどのように本音を聞き出すか。
例えば、故意に知ったかぶりをして間違ったことを言う。
相手に嫌悪感を与えないように少し可愛らしく、少し素直そうに、敢えて知識不足や取材不足を醸し出しながら、知ったかぶりをする。
相手がその間違いを指摘したり、能書きを並べてくれば、それをとっかかりとして、本音を引き出す。
故意に外すのもテクニックなのだ。
しかも大きく外すのではなく、ほんの少しズレて外すのが良い。
当たらずとも遠からずというところがミソで、こうやって相手の話すことへのモチベーションを高めていくわけだ。
もちろん、これは一例。
こうした経験を記者時代に積み重ねてきたからこそ、それが別れさせ屋のノウハウとしていきているわけだ。
別れさせ屋はターゲットを好きにさせればいい。
そんな単純なものではない。
ウィークポイントがどこにあるかなんて人によって違うわけで、それを探り当てなくては、成功はない。
本音をいかにして聞き出していくかの重要性にもっと目を向けてみよう。