復縁屋

出会いのきっかけ

出会いに大事なものとは

出会いは日常生活ではありふれているものです。
朝起きてから、夜帰宅するまで、人は多くのヒトと出会っています。すれ違うだけのヒト、視線があったヒト、会話を交わしたヒト・・・。
しかし”特別な誰か”となると話は別です。学生時代の友人や会社の同僚などといった所属による出会い。友達からの紹介や合コン、お見合いといった人付き合いからの出会い。
そして最近ではアプリなどのネットを介した出会いもあり、いたるところに様々な形の出会いがあります。
しかし形は違えどこれらの出会いには共通項があります。それは社会的背景の類似性です。

選ぶプロセス

学校や会社はもちろん所属しているため、背景が同じです。
紹介や合コンは自分の知っている友人の友人ということから似たような背景が見えています。
お見合いでは学歴や家柄、経済力などの社会的背景から相手を選びます。
近代的と思われるネット系であっても、形態が異なるだけで内容は変わりません。
やったことのある人なら分かるでしょうが、まず誰もが、年齢や地域、職業などから条件を絞り込み、そして検索結果から気になる異性のプロフィールをみて、相手をチョイスしていくのです。
この社会的背景の類似性は、恋愛とくに結婚において非常に重要です。
社会的背景は知られているようにその人のパーソナリティに大きな影響を及ぼします。そして人はパーソナリティが近い人ほど心理的な距離が近いのです。(似たもの同士)
総じてほとんどの男女は理想の相手を求めています。しかし現実的にはめったに出会えません。そのためどこかで相手と自分と折り合って付き合い、結婚していくわけです。
この折り合いにおいても社会的背景の類似性が影響を与えます。物事に対する考え方が共通していればいるほど、折り合いが付き合いやすいからです。
国家同士の対立、民族間対立というものはこの社会的背景の違いによって起こされているともいえるでしょう。

シンデレラコンプレックス

「シンデレラ」というお話を皆さんご存知ですよね。貧しい家庭で育てられ、いつも意地悪な姉たちにいじめられていたシンデレラ。
それが、魔法使いと舞踏会をきっかけにして王子様に見そめられ、やがて結婚して幸せをつかむ・・・そんなお話。
この「シンデレラ」からいつか素敵な王子様が自分を迎えに来てくれると信じ、強く待ち望むという女性特有の心理を一般に「シンデレラ・コンプレックス」と言います。
この概念を提唱したのは、米国の女流作家コレット・ダウリング。ダウリングが発表したのは1981年。
この時代の先進国では女性の社会進出が目覚しく、このような男性依存を持った心理は時代錯誤であると捉えられた趣きもあったようです。
しかし「シンデレラ・コンプレックス」はただの男性依存心理ではなく、本来は女性の自立を妨げる内的な”葛藤”のことを指します。

出会いと葛藤

女性自身が職業を持って自立することを求め、かつそれが社会的に容認され、期待されるようになった現代社会。
しかし一方で多くの女性が依然として伝統的な女性として、母親としての役割規範を内面化している。
そのため葛藤が生まれ、成功恐怖(=成功しすぎることで女性らしさが失われるという恐怖)や自立への恐怖、男性への依存欲求、主婦的な役割を果たしていないことで罪悪感を感じる、などの形で表面化していくのです。
それとは別に、王子様という、社会的な類似性がまったく見られない出会いだからこそ、現実離れしていて憧れを抱く人が多いのかもしれません。

きっかけが持たらすもの

何かと話題のテラスハウスなどのリアリティーショーのヒットや少女マンガのドラマ化などを見てみると、素敵な男性が非日常的なきっかけで忽然と現われ、そしてハッピーエンドを迎える…といった筋書きが多いように思えます。
これは一般的な「シンデレラ・コンプレックス」の具現化といえるでしょう。
この種のコンテンツにはまる人は、現状の環境に満足いかず、恋愛に関しては幻想を抱いているタイプが多いのかもしれません。
これとは逆に、高学歴であったり、有能で仕事ができて社会的に自立していると見なされている女性が、実は他人に依存したいという潜在的な欲求が強く、結果、年上男性との不倫に走るといったこともあります。
自立することと依存することは、まったくの正反対ですが、人間心理では両立するものなのです。

出会いの重要ポイント

ここでシンデレラの話に戻りますが、シンデレラは自分の力で幸せを獲得したわけではなく、じつは実力以外のものが影響していることを見逃してはいけません。
それは・・・魔法使いと舞踏会ですね。
逆にいえば、これがあったからこそ王子様と出会えたわけです。
アイテムとタイミング、この2つが揃ってはじめて勝負の土俵に立てたのです。
待っているだけでは王子様は通り過ぎていってしまいます。
幸せを手に入れるためには、まずシンデレラコンプレックスからの脱却が必要なのです。