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週刊特報 連載中 「探偵 スッパ抜き紀行」------------------

8/9号 “そのまんま”にしておけないマナー違反!?
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出張調査で成果を挙げたベテラン調査員が帰りの新幹線で、マナー違反に遭遇。
あまりの傍若無人さに思わず怒鳴ってしまった。
そして、その横には、同じくマナー違反にキレる寸前だったとある有名人が座っていた…。


 「おい、あったあった。車があったゾ!」
現場に緊張が走った。
苦労の末に、対象者の車を発見したのだ。

依頼を受けて大阪へ飛んだ我々の目的は、浮気現場の証拠入手。
対象者は、車を使っていた。

そこで、我々は、依頼人の協力を仰ぎ、我々が用意した発信機を設置してもらうことにした。

その車は依頼人名義であったため、法的な問題はない。

我々は、発信機が送るシグナルを注意深く見つめていた。

すると、午後2時ごろ、車が駐車場から発車。

いよいよ動き出した!

そこから、高速に乗り、ショッピングセンターに立ち寄り、しばらく停車してふたたび発車と、めまぐるしく移動。

とても直接は尾行できないような迷走っぷりだ。

やがて、発信機は、大阪郊外のある一点を指し示し、動かなくなった。

さっそく現場に急行したのだが、そこは、巨大ショッピングモールであった。

残念…。

すると、調査員のひとりが、同じエリアにポツンと存在するラブホテルを発見。

ココだ! 

探偵の勘が鋭く反応した。

そこで、そのラブホテルに、男女客を装い潜入。
駐車場に対象者の車を発見したのだった!

待つこと1時間。

対象者が出てきた! 相手も同乗している。

目の前で待ち構えていた我々は、言い訳の余地のない完璧な映像証拠を入手することに成功したのであった。

ほかの調査人員は先に帰し、私は、依頼人への報告を済ませることにした。

依頼人は、複雑な心境であることを伺わせながらも、結果には大満足であった。

報告書にまとめて提出する約束をして、私は、一路、新大阪駅へ。

せっかく成果を挙げたんだ。

自分への褒美として、グリーン車で帰ろう。

たまには、そんなビップ気分も味わってみたい。

思えば初体験であった。

窮屈な一般指定とは比べものにならない快適さが、眠りを誘う。

しかし、目を閉じかけたそのとき、通路を挟んで座っていた中年サラリーマンの携帯がやかましく鳴り響いた。

「ああ、その件はですねえ…」
    
応答してやがる。

しかも、声がデカイ! 

会話は終わり、一息ついたのもつかの間、また、その携帯が鳴り響いた。

そして応答。

中年オヤジの不快な高笑いが車輛にこだまする。会話が終わった。

すると、ふたたび携帯が…。ウルサイ。

調査の疲れが一気に襲ってきた。そして、キレた…。

「ウルセーぞ、この野郎! しゃべるなら外行け、外!」

頭が真っ白になった自分にも驚いたが、言われたオヤジもビックリして席を立った。
すると、横に座っていた男性がムクッと起きて一言。

「居るんですよねぇ。ああいうのが」
「まったくですよ…」 

と、相づちを打って声の主に目をやると、そこに居たのは、そのまんま東だった! 

やっぱり、芸能人だけに、素人を怒鳴ったりはできないのか、憤懣やるかたない思いでガマンしていたに違いない。

すると、今度は、私の携帯に着信が。

依頼人からであったため、思わず出てしまった。

『今度こそ、“そのまんま”にはしておかないよ』と言わんばかりの眼差しで、私を見つめるそのまんま東。

立場変われば見方も変わる。

さっき怒鳴ったオヤジとロビーで再会したとき、思わず会釈してしまった。

携帯電話での会話は続く。

いったい何のためにグリーン車を取ったんだか…。

【探偵ファイルNO.14】
写真の男性は大学生。
急に誰とも話さなくなり不登校になった対象者を心配した彼のサークル仲間が依頼人。
調査当日、対象者がビルの隙間にしゃがみ続けている状況を依頼人に連絡。
急いで来てもらった。
話し合いの末、涙を流しながら抱き合う依頼人と対象者。
理由は聞かなかったが、友情の素晴らしさを垣間見た。