「写真は止めてください!」
そっちを撮ってるんじゃないわよ!
と、心で叫びながら、ワタシたちは、人ごみの中で対象者の姿を必死に追っていました。
その日の調査はとても順調だったんですよ。
午後8時半に退社し、六本木に直行。
女と合流した対象者は、仲良く焼肉屋に入って行きました。
二人の姿を確認したワタシたちはホッと一息。
2時間後の午後11時に、ふたりは出てきました。
そこで、さっそく、尾行を再開したのですが、その直後に、トラブルは発生したんです。
路地を曲がった瞬間に人、人、黒山の人集り!
大きな照明機材に、カメラ、交通整理。明らかにロケでした。
何も、こんなときにやらなくたって。
しかし、何だかドラマのロケにしては規模が大きい。
すると、一緒にいた男性スタッフが、
「あ、あれスティーブン・セガールじゃん!」
と大声を上げたんです。
スゴクでっかいんですよ、セガールって。
2メートルはありそう。
ん、セガールということは、まさか、ハリウッド映画?
何も、日本に来なくたって。
しかし、今度は、対象者を探して辺りを見まわしていたワタシが絶叫。
「あ、大沢たかおもいる!」
ちょっとファンなので、つい。
いや、そんなことより、対象者、対象者…。
あ、居た! ほどなく、ロケを見守る二人を発見。
ワタシたちは、道を挟んで監視に入りました。
それにしても、人が多い。
おまけに、ロケとは関係ないジャニーズのアイドル・Newsの3人まで通りがかり、そのファンも乱入。
外人、通行人、追っかけと、現場は大混乱。
一方で、こちらの困惑とは裏腹に、ロケは進んでいく。
すると、また男性スタッフが大声を張り上げたんです。
「お、K‐1のレイ・セフォーもいるよ!」
笑顔でセフォーと握手するセガール。仲良さそうでした。
図々しくツーショット写真を頼むサラリーマンにも笑顔で応じるセガールとセフォー。
ふたりとも、意外にいい人みたい。
じゃなくて、対象者、対象者! 写真撮んなきゃ。
うるさく、写真規制してくるスタッフがウザイ。
こっちも仕事なんだってば。
あ、二人が動いた! 写真、写真…。
「は〜い、フラッシュはたかないでくださ〜い!」
だから、そっちを撮ってるんじゃないってば…、と思いながらも、大沢たかお様。
アナタだけは、狙って撮ってました。
だって、格好良かったんだもん!
ともかく、尾行の末、あるマンションに消えて行った二人を確認。
無事、任務を完了したのでしたが、
“大男”が巻き起こしたアクシデントには
ヒヤヒヤさせられましたね。
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