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※依頼人様からの寄稿のため本人と特定されない様に文中の固有名詞は事実とは異なる部分がございます。
「メル友裏とり調査」 福島県福島市 23歳 女性 OL 小林由紀子さん(仮名)より
第八回 「驚愕の事実」
調査結果は、思っていたよりも早く出ました。敏速な対応によろこんで電話を取った私。
正直、期待と不安で頭は混乱気味でしたが、冷静になろうと努力しました。
でも、なぜか落ち着かない…。
そして、その理由が、気まずそうに歯切れの悪い話し方をする探偵さんにあったことに気づいたのです。
どうして? 何で、そんなに暗い声なの? 不安で胸が押しつぶされそうでした。
「残念なお知らせになってしまいますが、対象者の名前は田島ではありませんでした。
田島ではなく、高木だったんですよ」
嘘? 名前が嘘だったということ? "たーさんラーメン"は田島の"た"じゃなかったということ?
「さらに調査を進めたのですが、この高木氏は、既婚者でした。お子さんもいるようです…」
そんな馬鹿な! 嘘よ! 嘘だって言って、探偵さん!
頭の中が真っ白になって、探偵さんに噛み付いてしまいました。
「お気持ちはわかりますが、落ち着いてください。事実を知ることは辛いことです。
しかし、同時に、受け止めなければいけません。何も知らずに騙され続けていた方がよかった。
その方が気楽だったなどとは考えてはいけませんよ! ひとつずつ前進していかなければダメです」
頭の整理がつきませんでした。たしかに不安でしたが、事実があまりにも惨すぎて…。
「前に進まなければいけません。ここからは、具体的な動きになりますが、相手の状況がわかったわけですから、調査していくべきだと思います。お金のこともあるのですから」
その通りでした。田島という虚像の人物。その彼の夢に投資した私の大切なお金。
それを返す責任を負っている高木という人物を追い詰めなければいけない。
探偵さんとお話しているうちに、少しずつ力が戻ってきました。すべてを精算するためには、ここで終わるわけにはいかなかったのです。
「自宅も判明してます。あとは、そちらに行って調査を行なっていかなければいけません。
よろしければ、出張可能な日程を出しますが、いかがいたしますか?」
すべてお任せします。そう言うのが精一杯でした。
私の田島さん探しは予想外の展開を迎え、いよいよ現実味を帯びてきたのでした…。
