メル友裏とり調査|第七回 「依頼を決意」福島県福島市 23歳 女性 OL

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※依頼人様からの寄稿のため本人と特定されない様に文中の固有名詞は事実とは異なる部分がございます。

「メル友裏とり調査」 福島県福島市 23歳 女性  OL 小林由紀子さん(仮名)より

第七回 「依頼を決意」

「私の知り合いが頼んだ探偵社はココみたい。この会社、東京にあるんだけど、出張もしてくれるらしいからとにかく電話してみよう!」
先輩は、当事者の私以上に積極的でした。すぐに、知人に電話を入れて、探偵社の連絡先を聞き出してくれたんです。

そのメモには、『FAX探偵ドットコム』という社名が書いてありました。

何か変な名前…。それが、私の第一印象でした。

本当に大丈夫なのかしらと、悩んだのは事実です。しかし、そんな私を見かねた先輩が、その番号をダイヤルして携帯電話を私に手渡してきたんです。

「とりあえず相談だけでもしてみなさい。ホラ!」

もう、やるしかない。やるしかない。心で何度も同じセリフを繰り返す私…。

「もしもし? もしもし? どうされましたか?」
「あ、は、はい、もしもし! あ、あのう、ちょっと相談があって…」

すっかり舞い上がっていました。はっきり言って、何から説明すればいいのかわからなかったんです。だらだらと話したりしたら、ただの愚痴に聞こえてしまいそうだし。

「はじめからの経緯を聞かせてください。まず、状況を把握したいのでお願いします」

電話の相手は、男性の探偵さんだったのですが、語り口が穏やかで、どこか温かみもありました。何か安心できる。そう思いました。そこで、また、甘え切ってしまうという私の悪い癖が出てしまったんです。
気が付くと、田島さんを信じていたあの頃から裏切られたことを確信した今までの話を延々と話していました。しかし、探偵の方は、黙って聞いてくれたんです。

「それは辛かったですね。お気持ち、お察しします。そんな男がのさばっているのが悔しいですね」

嬉しかった。心の底から喜びの感情が湧き上がってきました。田島さんを信じた私はひとつも悪くない。純粋に人を信じることが悪いはずない。そいう気持ちを踏みにじる人間こそ、侮蔑すべき存在なのだと、探偵さんは言ってくれたんです。熱い方でした。顔も見えない携帯電話の向こうからでさえ、人情味が伝わってくるほどでした。

「調べる方法はいくつかあります。まず、貴方が知っている情報をお教えいただければ、どのように進めていくかプランニングできるのですが」

可能性はある。その言葉を信じたかった。そして、具体的な調査方法の話へと進んでいったのでした。
この時点で、私は、半ば、依頼を決めていました。田島さんをいい人だと感じた直感は大間違いだった。田島さんの本質を私は見抜けなかった。だけど、今回は違う。

自分を信じてあげたいという思いもありました。誰も何も信じられなくなったら、私という人間は終わってしまう。そこで、もう一度だけ、自分の直感に賭けてみたんです。

「あのう、ぜひ、依頼をお願いしたいのですが…」

傍らで見守ってくれていた先輩がやさしく微笑んでくれました。それでいいのよ、由紀子! 前へ進まなきゃダメ! そんな励ましに満ちた微笑でした。

「わかりました。お受けします。でも、その前に、相手の何をご存知なのか教えてもらえますか? 大丈夫ですよ。聞いた範囲では、切り口はみつかりそうですから」

探偵の方が味方になってくれる。先輩も居てくれる。元気を取り戻しつつあった私は、冷静に。そして、正確に探偵の方が求める問いに答えていきました。

「そうですか。では、はっきりしているのは、携帯電話番号とメールアドレスしかないということですね? わかりました。では、まず、そこから着手してみましょう!」

もう後戻りはできない。したくない。前へ進むために過去を清算する。どんな現実が待っていようとも、覚悟して受け止める。私が信じた探偵さんとの二人三脚。その大きな一歩が踏み出されようとしていました…。

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