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---------- 探偵土谷の『月刊 探偵ジャーナル』---------- |
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6月 その男、共謀につき
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梅雨入りしはじめた日本列島。
漁師と同じぐらい空模様が気になる都会のハンター@探偵土谷でございます。
傘による面取りのしずらさはもちろんのこと、カメラなど機材の扱いも注意を要し、
車のリアウィンドウに付着する水滴がシャッターチャンスを阻害します。
洗濯物も屋内干しが増えて、居住確認がとりづらいし・・・。
すべてが探偵の活動に影響してしまう、この憎き雨。
ピーカンのありがたみを今更ながらに感じてしまふ季節なのれす。
そんな雨のある日。
勤務先からターゲットを尾行し、住所を特定した夜のことです。
都会から空気のきれいな田舎にまで引っ張り込まれた探偵たちは、
都内に戻る終電に乗るため、駅まで急いでおりました。
「もうちょい早く帰れっちゅーねんっ!」
「まぁ、終電で戻れるだけでもラッキーかと…。」
「その終電に間に合わなかったら、でら悲しいなぁ。」
「・・・。急ぎましょ。」
カメラを抱え、たらふく水を吸ったジーパンに重い足取りをよぎなくされ、ヨタヨタ走る探偵たちは、
間抜けな愚痴をこぼしながら駅まで戻り、なんとか終電に乗り込みました。
ガラガラの車内。
探偵たちが疲れた体を座席に沈めると電車は走り始めました。
ほっと一息してフト前を見ると熟睡している一人のオジサンが目に止まりました。
推定年齢50歳〜60歳。
労務者風の人体にごま塩アタマのオジサンです。
オジサンもお疲れなのね〜なんて思ったのもつかのま、ある違和感をおぼえました。
はて、なんだろう、この違和感は・・・?
上から下まで、よ〜くオジサンを観察しなおします。
あぁっ! クツ はいてない!!
そう、裸足なのです。
えぇっ? なんでハダシ?
ここまでも、というか、これからもハダシ?
もう一度、上から下まで、よ〜くオジサンを観察しなおします。
服や髪はたいして濡れていない…。
座っている横に小さな折りたたみ傘がある…。
傘の横に小さなリュックがある…。
それだけです。
傘はさすのに、ハダシなの?
謎です。深〜いナゾに包まれています。まさにミステリアスです。
しばらくして途中の駅に止まると、
オジサンの謎を解くべく奮闘している探偵たちの前に駅員の方が立ちました。
うんっ? なにごと?
駅員さんはオジサンを起こし始めたのです。
「着いたよ。○○(駅名)だよ。起きなきゃ。帰るんでしょ。」
するとオジサンはムニャムニャと起きて、駅員さんと一緒に降りたのです。
常連かよっ!!
どうやら日常的にそんな光景が繰り広げられている様子。
いつから駅員さんと示し合わせたのかは謎です。
そして探偵土谷は見てしまったのです。
オジサンが電車を降りるときに傍らのリュックからクツを取り出し、
ホームで履いているのを・・・。
お座敷イメージなのでしょうか・・・?
クルマに乗るときにクツを脱ぐ人っていうのは聞いたことがありますが、
電車に乗るときにクツを脱ぐ人って…。
オジサンなりの礼儀なのかもしれませんなぁ。
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